保険の種類一覧|生命保険・医療保険・損害保険の特徴と選び方

保険って本当にたくさんの種類があって、正直なところ「どれを選んだらいいの?」と迷ってしまいますよね。FPの立場からも、同じようなご相談を受けることが多いテーマです。
実は、保険の種類は大きく整理すると、それほど複雑ではありません。「人」に関わるリスクか、「モノ」に関わるリスクか、この視点で考えることで、自分に必要な保険が見えてきます。
この記事では、保険の全体像を体系的に整理し、生命保険・医療保険・損害保険それぞれの特徴と選び方のポイントをわかりやすく解説します。比較表も使いながら、あなたに本当に必要な保険を見つけるお手伝いをさせていただきますね。
保険の基本分類を理解しよう
保険は大きく3つの分野に分かれている
保険業界では、保険を以下の3つの分野に分けて考えています:
| 分野 | 保険業法上の分類 | 主な対象 | 代表的な保険 |
| 第一分野 | 生命保険 | 人の生死 | 終身保険、定期保険、養老保険 |
| 第二分野 | 損害保険 | 財産や賠償責任 | 自動車保険、火災保険、地震保険 |
| 第三分野 | 医療関連保険 | 病気やケガ | 医療保険、がん保険、介護保険 |
なぜこの分類が重要なのか
この分類を理解することで、次のようなメリットがあります:
- リスクの整理:自分が備えたいリスクがどの分野に該当するかわかる
- 保険選びの効率化:目的に応じて検討すべき保険が絞り込める
- 無駄な重複の防止:同じリスクに対する保険の重複加入を避けられる
- バランスの取れた保障設計:各分野から必要な保険を選択できる
それでは、各分野の保険について詳しく見ていきましょう。
生命保険(第一分野)の種類と特徴
生命保険は、被保険者の死亡や高度障害状態に備える保険です。生命保険文化センターによると、基本的な形は3つに分けられます。
終身保険
- 特徴:一生涯にわたって保障が続く保険
- 保障期間:一生涯
- 保険料:保険料は加入時に定められ、原則として変わらない
- 解約返戻金:あり(貯蓄性がある)
- 満期保険金:なし
こんな人におすすめ:
- 確実に遺族にお金を残したい
- 葬儀費用を準備したい
- 相続対策を検討している
- 老後資金の一部として活用したい
定期保険
- 特徴:一定期間のみ保障される保険
- 保障期間:10年、20年、65歳まで等
- 保険料:更新時に上がる場合が多い
- 解約返戻金:なし(掛け捨て型)
- 満期保険金:なし
こんな人におすすめ:
- 子育て期間中の保障を手厚くしたい
- 住宅ローン返済期間中のリスクに備えたい
- 保険料を抑えて大きな保障を得たい
- 一定期間のみの保障で十分
養老保険
- 特徴:保障と貯蓄を兼ね備えた保険
- 保障期間:一定期間
- 保険料:3つの中で最も高い
- 解約返戻金:あり
- 満期保険金:あり(死亡保険金と同額)
こんな人におすすめ:
- 保障と貯蓄の両方が欲しい
- 確実に資金を準備したい
- 教育資金や老後資金を計画的に積み立てたい
その他の生命保険
収入保障保険
被保険者が死亡した場合、遺族に年金形式で保険金が支払われる保険です。時間の経過とともに必要保障額が減る考え方に基づいています。
個人年金保険
老後の生活資金準備を目的とした保険です。一定期間保険料を払い込み、契約時に定めた年齢から年金を受け取れます。
第三分野の保険の種類と特徴

第三分野の保険は、病気やケガに関連するリスクをカバーする保険です。生命保険や損害保険の中間的な位置づけで、万が一のお守りとして各保険会社・保険代理店が販売してます。
医療保険
保障内容:病気やケガによる入院・手術費用をカバー
| 給付の種類 | 内容 | 給付例 |
| 入院給付金 | 入院1日あたり定額 | 日額5,000円~20,000円 |
| 手術給付金 | 手術の種類に応じて給付 | 入院給付金日額の10~40倍 |
| 通院給付金 | 通院1日あたり定額 | 日額3,000円~10,000円 |
| 先進医療給付金 | 先進医療の技術料を実費 | 2,000万円まで等 |
選び方のポイント:
- 入院給付金日額は月の医療費負担を考慮して設定
- 日帰り手術にも対応しているか確認
- 先進医療特約の必要性を検討
がん保険
保障内容:がんに特化した保険で、診断・治療・療養をサポート
主な給付内容:
- がん診断給付金:がんと診断されたときの一時金
- がん入院給付金:がんによる入院費用(日数無制限の場合あり)
- がん手術給付金:がんの手術費用
- がん通院給付金:抗がん剤治療等の通院費用
- がん治療給付金:放射線治療や抗がん剤治療の費用
医療保険との違い:
- がん治療に特化しているため、入院日数無制限等の手厚い保障
- がん以外の病気は対象外
- 一般的に90日または3か月の免責期間がある
介護保険
保障内容:要介護状態になったときの費用をカバー
給付のタイプ:
- 一時金タイプ:要介護認定時に一括で受け取り
- 年金タイプ:毎年定額を受け取り
- 一時金+年金タイプ:両方を組み合わせ
就業不能保険
保障内容:病気やケガで働けなくなったときの収入減少をカバー
医療保険との主な違いは以下の通りです:
- 医療保険:短期的な「医療費」をカバー
- 就業不能保険:長期的な「収入減」をカバー
給付例:
- 月額10万円~50万円程度
- 支払対象外期間:60日、180日等
損害保険(第二分野)の種類と特徴
損害保険は、日本損害保険協会によると、偶然のリスクによって生じた損害をカバーする保険です。「実損払い」が基本で、実際の損害額に応じて保険金が支払われます。
自動車保険
保障内容:自動車の運転に関わる様々なリスクをカバー
自賠責保険(強制保険)
- すべての自動車に加入義務
- 対人賠償のみ(死亡時3,000万円、後遺障害時最大4,000万円等)
- 物損事故は対象外
任意保険
| 補償の種類 | 内容 | 補償例 |
| 対人賠償保険 | 他人のケガ・死亡 | 無制限が一般的 |
| 対物賠償保険 | 他人の財物への損害 | 無制限が一般的 |
| 人身傷害保険 | 自分・同乗者のケガ | 3,000万円~1億円 |
| 車両保険 | 自分の車の修理費 | 車の時価額まで |
火災保険
保障内容:住宅や家財の損害をカバー
補償対象:
- 建物:住宅本体、門、塀、車庫等
- 家財:家具、家電、衣類等
主な補償内容:
- 火災・落雷・破裂・爆発
- 風災・雹災・雪災
- 水濡れ・盗難・水災
- 破損・汚損等
地震保険
保障内容:地震・噴火・津波による損害をカバー
特徴:
- 火災保険とセットでのみ加入可能
- どの保険会社でも補償内容・保険料は同一
- 政府と民間保険会社が共同で運営
- 保険金額は火災保険の30%~50%の範囲内
個人賠償責任保険
保障内容:日常生活での賠償責任をカバー
補償例:
- 自転車で歩行者にケガをさせた
- 飼い犬が他人に噛みついた
- 子どもが他人の物を壊した
- 水漏れで階下の住宅に損害を与えた
保険金額:1億円~無制限(保険会社により異なる)
ライフステージ別保険の選び方
独身時代(20代~30代前半)
優先順位の高い保険:
- 医療保険:病気やケガのリスクに備える
- がん保険:がん治療費の高額化に備える
- 個人賠償責任保険:日常生活のリスクに備える
優先順位の低い保険:
- 死亡保険(養う家族がいないため)
結婚・子育て世代(30代~40代)
優先順位の高い保険:
- 定期保険:遺族の生活費確保
- 医療保険:医療費に備える
- 学資保険:教育費準備
- 自動車保険:ファミリーカー所有時
見直しポイント:
- 配偶者の保険も検討
- 住宅購入時は団信により死亡保障を調整
- 子どもの成長に合わせて保障額を見直し
シニア世代(50代以降)
優先順位の高い保険:
- 医療保険:病気リスクの増加に対応
- 介護保険:介護費用に備える
- 終身保険:相続対策として活用
見直しポイント:
- 子どもの独立により死亡保障を減額
- 退職後の収入減少を考慮した保険料設定
- 相続税対策としての保険活用を検討
保険選びでよくある失敗と対策
失敗例1:保障の重複
具体例:
- 医療保険に加入しているのに、さらに別の医療保険に加入
- 自動車保険の人身傷害と生命保険の医療保障が重複
対策: 現在の保険を一覧表にして、保障内容を整理しましょう。
失敗例2:必要性の低い保険への加入
具体例:
- 独身なのに高額な死亡保険に加入
- 十分な貯蓄があるのに学資保険に加入
対策: 自分のライフステージとリスクを客観的に分析し、本当に必要な保険を選択しましょう。
失敗例3:保険料の負担が大きい
具体例:
- 収入の15%を超える保険料負担
- 保障内容に対して保険料が割高
対策: 保険料は手取り収入の5%~10%程度を目安に、家計に無理のない範囲で設定しましょう。
まとめ:あなたに必要な保険を見つけよう
保険選びは、決して難しいものではありません。重要なのは、自分が備えたいリスクを明確にし、それに対応する保険を体系的に選ぶことです。
保険選びの基本ステップ:
- リスクの洗い出し:どんなリスクに備えたいか整理する
- 分野別の検討:生命保険、第三分野、損害保険から必要なものを選ぶ
- 優先順位の設定:ライフステージに応じて優先度を決める
- 定期的な見直し:人生の変化に合わせて保障内容を調整する
保険の3つの分野を再確認:
- 生命保険:死亡・高度障害のリスクに備える
- 第三分野:病気・ケガのリスクに備える
- 損害保険:財産・賠償責任のリスクに備える
保険は人生の「安心」を買うものです。しかし、過剰な保険は家計を圧迫し、本末転倒になってしまいます。「必要な保障を、必要な分だけ」という考え方で、あなたにとって最適な保険を選んでください。
もし迷われたときは、複数の保険会社を比較検討できる相談窓口や、中立的なアドバイスをくれるFPに相談することをお勧めします。あなたの人生設計に合った、最適な保険選びをサポートしてくれるはずです。
保険という「お守り」を上手に活用して、より安心で充実した人生を送っていきましょう。
この記事は保険の基礎知識について解説したものです。具体的な保険選びにあたっては、個々の状況に応じた専門家への相談をお勧めします。
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